任意の点P

最近、私が一人恵比寿の写真美術館に立ち寄ったときのこと、館内の売店で出会ったのが『任意の点P』という本。これはどういう本かというと、付属の眼鏡を使って本に描かれている絵をのぞくと、その絵が立体的な像となって見えるという本なのです。それだけなんだけど、すごいんです。私は付属眼鏡をのぞいてすっかり感激してしまい、しばらく眼鏡から顔をあげることができませんでした。(今思えば、ちょっと恥ずかしい。。)
人間がどうやって物を立体的に見ているかというと右目と左目から入ってくる情報のズレによって奥行きを認識しているわけですが、この本では右の眼鏡から入ってくる情報と左の眼鏡から入ってくる情報をズラすことで紙の上に描かれた絵が、人間の目にはどこまでも立体的に映るわけです。つまり、この本で立体的に見えているものはリアルだっていうことです。デジタルの3D画像とかではなく、脳みそが本当に奥行きを認識している状態だということがやっぱすごいですよね。
それに本に載っている絵が立体視できるようになるととても不思議できれいなんですよ♪みなさんぜひ一度お試しあれ。

●『任意の点P』慶応義塾大学 佐藤雅彦研究室+中村至男 美術出版社