“独裁体制国家”ベトナム

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 英経済誌エコノミストが発表した最新の民主主義ランキングで、ベトナムは全167カ国中145位で、中国(138位)、ラオス(155位)など54カ国とともに下位の「独裁体制」のグループに分類された。

 このランキングは、政治参加、政治文化、市民の自由など5項目について民主主義を評価したもの。1位はスウェーデンで、5項目の平均点は10点満点中9.88だった。日本は20位で、アジアで唯一「完全な民主主義体制」と評価された上位28カ国に含まれている。

 ベトナムは平均2.75点で、中国の2.97点を下回った。なお最下位は平均1.03点の北朝鮮だった。

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全く以って、遺憾です。
外国人として暮らしている分には全く“独裁体制国家”ということを感じることはありません。テレビではスターウォーズだって見れるし、TIMEやECONOMISTも売っています。でも私はこの国の人間ではないので、きっと感じないことも多いのでしょう。ベトナムの人たちは、日本の私たちに比べると、社会生活の中で不自由を感じることが多いのかもしれません。確かに、多くのベトナム人共産党に対して多少なりとも不満を抱えているようですし、人々に多党制を望む気持ちがあっても公にできないことなどは、ずいぶん不自由な部分だと思います。
でもだからって“独裁体制”というのはあんまりだわ。私は全く以ってまじめな学生ではありませんでしたけども、その不真面目な学生時代を通して知ったことは、政治において主義思想で人々や国々が分類されることが最も危険なことだということです。
もちろん、政治学では便宜上分類が必要ということは分かるのですが、実際の政治でそのカテゴリーが大衆の目をくらませることに利用されている事実が問題です。時にこれらの主義思想といった分類は、利用しようと企んだ人間たちさえも惑わせて狂った戦争を起こしてきました。

とにかくベトナムが独裁体制と見なされることについては遺憾です。ぷりぷり。