ハロン湾、そしてゾウ
人間は、環境の中にあって人間なのだ。
(注:前回の投稿とは関連ありません)
先週ハノイ滞在の最後に、ハロン湾ひとり旅を決行。(「海の桂林」とも称されるハロン湾。3000近い奇岩があるのだとか。)
そのハロン湾にて…
美しく壮大な景色の中に、ひとり漂っているような気分になった私はすっかりご満悦。しかーし、実際ハロン湾に漂っているのは私ではなかったのです!ゴミでした!!がーん。
「昨日食べたハロン湾の魚介類はおいしいかった。でもいつまでここのエビや魚をおいしく安全に食べることができるだろう。」
プカプカ浮いているゴミ群を見ながら考え、そして気づいたのですが、きっとここの人たち(ハロン湾には水上生活をする人々がいるんです。)は将来、魚が食べられないほど汚染が進んだ後も、エビや魚を食べ続ける他ないだろうな、と。
おかしなことに、そんな当たり前のことにハッとしたのです。「安全な食べ物は、お金を出せば買える」という私の感覚と、ハロン湾の人々の現実が、大きくひらいていたから。
お金で健康と安全が買えるというのは、大嘘。先進諸国が自分を自分で騙しているだけなんだ。安全マークやCO2排気量の売買に何の意味があるかしら。
環境問題が深刻なことを知りつつ安穏としていられるのは、自分たちを騙しているからに他ならん、こ、これはまずい。
そういう事を考えて、ハロン湾旅行を終えたのですが。今日、以下のような記事を見つけてますます「人類の未来は暗い」と思ったのでした。
以下、抜粋(出所ワスレマスタ)-----------
インド北東部ではここ数年、人とゾウの衝突がエスカレートしている。本来のゾウの生息地に人間が入り込み、自然が破壊されたことによって、ゾウが人里でエサを探すしかなくなってしまったのだ。
集落などに入り込んだゾウが、住民に危害を加えるケースが続出。同州だけでここ5年間で、250人以上の人々がゾウによって命を失い、これに怒った村人たちが、268頭ものゾウを殺すという険悪な事態になっている。
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温厚と言われる像が、人間を踏み殺すとは…。ただでさえ環境の悪化で数が減少している象を殺さなくちゃいけないなんておかしなことです。
誰が悪いのでしょう、私たちが悪いんです。でも、私たちに何ができるでしょう。人間は、壊してしまった環境を元に戻すことはできないんです。事態は確実に、悲しい方向へ進んでいるようです。